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『通関の仕事を何年か続けているけど、通関士の科目免除って自分も使えるのかな』と気になっている方も多いはずです。
結論から言うと、通関士試験の科目免除は、通関業者の通関業務や官庁の通関の事務に通算5年以上で1科目、15年以上で2科目が免除される仕組みです。
この記事では、免除の条件を1枚の判定表にして、申請の書類と手順まで見ていきます。
通関士の科目免除とは?経験年数で受ける科目が減る仕組み
通関業務などに通算5年以上従事した人は「通関実務」が、通算15年以上の人は「関税法等」と「通関実務」の2科目が免除されます。通関業法だけは、免除の対象になりません。
通関士試験は、通関業法・関税法等・通関実務の3科目です。科目免除は、このうち一部を受けなくてよくなる仕組みです(通関業法第24条)。
| 従事した期間(通算) | 免除される科目 | 受ける科目 |
|---|---|---|
| 5年未満 | なし | 3科目すべて |
| 5年以上 | 通関実務 | 通関業法・関税法等 |
| 15年以上 | 関税法等・通関実務 | 通関業法だけ |
出典は税関のカスタムスアンサー8009と第60回の受験案内PDFです。
『5年あれば1科目減るなら、かなり楽になるのでは』と感じますよね。
実は、免除される通関実務は、申告書と計算問題がある科目なんです。仕事で毎日扱っている人ほど、その経験が試験でも認められる形になっています!
「通算」なのがポイント
条件の年数は「通算」です。
途中で別の仕事をしていた期間があっても、対象になる仕事をした期間を足し合わせて数える考え方になります。
ただし、自分の期間がどう数えられるかの細かい判断は、申込先の税関に確かめるのが確実です。
いつからいつまで、どこで、どんな仕事をしていたかを、今のうちに年表のようにメモしておきましょう。証明書を頼む時にも、税関に相談する時にも、そのメモが役に立ちます。
自分は免除を受けられる?判定表で確かめる
ここが大事なところです。
科目免除で迷いやすいのは、年数よりも「どの仕事が数えられるか」の方なんです。通関ドットコム編集部で、受験案内の条件を判定表にしました。
| 確かめること | 数えられる | 数えられない |
|---|---|---|
| 働いた場所 | 通関業者での通関業務 | 通関業者以外での仕事は、条件に当たるか税関に確かめる |
| 官庁での仕事 | 関税その他通関に関する事務 | 通関と関係のない事務 |
| 仕事の中身 | 自分で判断しながら行う通関の業務 | 自己の判断を要しない単なる入力やタイプの事務 |
| そのほか | なし | 使送の事務、貨物の内容点検の業務 |
表の右側にある「機械的な事務」は、通関業者で働いていても期間に入りません。
『毎日NACCSに入力しているから通関業務のはず』と思っていても、自分の判断を要しない入力作業だけなら数えられない、ということもあります。

- 勤めているのは通関業者か、官庁か
- 担当している仕事は通関業務か、通関に関する事務か
- 自分の判断を要する仕事か、単なる入力・タイプだけか
- 対象になる期間を足すと通算5年以上か、15年以上か
- 期間を証明してもらえる勤め先があるか
例えばこんな場面
例えば、通関業者で申告書の作成に関わり、内容を自分で確かめながら仕事をしてきた場合は、通関業務の期間として考えやすいでしょう。
一方で、書類を指示どおりに運ぶだけの仕事や、貨物の中身を点検するだけの仕事は、受験案内で数えられない例として挙げられています。
問い合わせる時は、こんな言い方をすると話が早く進みます。
「通関業者で○年勤めていて、担当は申告書の作成と内容の確認です。この期間は科目免除の従事期間に入りますか」
自分の仕事がどちらに近いか迷ったら、申込先の税関の通関業監督官に問い合わせてみてください。
通関業者での仕事の中身は、通関士の仕事内容|1日の流れと通関業者での役割で紹介しています。
官庁で働いていた人の場合
免除の条件には、通関業者での仕事だけでなく、官庁での「関税その他通関に関する事務」も入っています。
官庁で働いていた期間がある人は、その仕事が通関に関する事務だったかを書き出してみてください。通関業者での期間と合わせて通算できるかどうかも、申込先の税関に確かめておくと安心です。
科目免除を申請する手順と書類
免除は、条件を満たしていれば自動で受けられるものではありません。出願の時に申請が必要です。

- 受ける年の受験案内で、免除の条件と書類を確かめる
- 「通関士試験科目の一部免除申請書」(税関様式B第1210号)を用意する
- 従事した期間についての「証明書」(同B第1215号)をそろえる
- 受験願書と一緒に、まとめて申込先の税関へ出す
- 免除通知書を受け取ったら、次回以降のために大切に保管する
一度免除通知書の交付を受けた人は、次の回からは通知書の写しを出せばよい仕組みです。
証明書の準備を申込期間に入ってから始め、締切に間に合わなくなるケースです。第60回の申込期間は7月21日から8月4日までと短いので、公告が出たらすぐに準備を始めておきましょう。
出願全体の流れは、通関士試験の申込み方法と費用で郵送とNACCSに分けて紹介しています。
勤め先が変わった人の証明書
転職などで勤め先が変わった人は、期間を足し合わせて通算5年や15年になることもありますよね。
その場合、どの勤め先の期間をどう証明してもらうかで手間がかかることがあります。
前の勤め先に連絡を取る必要が出てくることもあるので、出願の年の春ごろには申込先の税関に相談しておくと安心です。
免除の有無と受験資格は別の話
科目免除は、受験資格とは関係ありません。
通関士試験は誰でも受けられるので、経験がない人も3科目を受ければ合格を目指せます。
受験資格との違いは、通関士試験の受験資格|学歴・年齢・国籍の制限はある?で表にして比べています。
免除を使うと合格しやすい?数字で見る
『免除があると、やっぱり有利なの?』という疑問もよく聞きます。
財務省(税関)の公表値から、第59回(令和7年)の結果を受けた科目の数で分けて見てみましょう。
| 受験の区分(第59回) | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 全科目を受けた人 | 5,584人 | 777人 | 13.9% |
| 2科目を受けた人 | 561人 | 58人 | 10.3% |
| 1科目を受けた人 | 177人 | 119人 | 67.2% |
出典は税関の第59回通関士試験の結果についてです。
1科目だけを受けた人(15年以上の経験で2科目が免除された人)の合格率は高くなっています。
一方で、2科目を受けた人(5年以上の経験で通関実務が免除された人)の合格率は、全科目を受けた人と大きく変わりません。
免除があっても、残りの科目で合格基準を満たす必要があるのは同じです。2科目を受ける人は、関税法等と通関業法の対策が合否を分けます。
合格率の推移は通関士試験は難しい?合格率の推移と難しく感じる理由で詳しく見ています。
勉強の進め方に迷ったら、講座の資料を取り寄せて、残る科目に合ったカリキュラムがあるかを比べてみるのも一つの方法です。講座の選び方は通関士の講座・スクールの選び方で紹介しています。
通関ドットコム
通関士を目指すなら、講座を比べてみませんか
実務の申告書問題や計算問題の解説、法改正への対応など、独学では用意しにくい部分だけでも講座を使うと準備が進めやすくなります。学び方の比べ方と、資料請求で講座を選ぶ時のチェックポイントをまとめました。
講座の選び方通関士の講座の選び方を見る当サイト内の解説ページに移動します。講座の内容・料金・受講期間は各講座の公式案内でご確認ください。
免除で残った科目をどう準備する?
免除を受ける人は、受ける科目が減る分、残った科目に時間を集中できます。
第60回の時間割と配点をもとに、区分ごとの試験の受け方を表にしました。
| 区分 | 受ける科目 | 試験時間(第60回) | 満点の合計 |
|---|---|---|---|
| 免除なし | 通関業法・関税法等・通関実務 | 9:30から15:30まで | 150点 |
| 5年以上(通関実務を免除) | 通関業法・関税法等 | 9:30から12:40まで | 105点 |
| 15年以上(2科目を免除) | 通関業法 | 9:30から10:20まで | 45点 |
5年以上の人は、午前の2科目で試験が終わります。
『実務は毎日やっているし、法律の科目も何とかなるかな』と思いがちですが、2科目を受けた人の合格率は全科目受験者と大きく変わりませんでした。仕事の知識があっても、条文の言葉を正確に覚えていないと選択式で点を落としやすいんです。
- 関税法等は配点が60点と大きいので、勉強時間の多くをここに回す
- 通関業法は選択式が41点を占めるので、条文の語句を正確に覚える
- 仕事で覚えた言い方と、条文の言い方の違いをノートに書き出す
- 過去問は午前の2科目だけ、本番と同じ時間で通して解く
15年以上の人は、通関業法の1科目だけです。50分で45点満点なので、選択式の語句の正確さがそのまま結果に出ます。
科目ごとの中身は、通関士試験の内容|3科目の出題形式と配点で紹介しています。
よくある相談:科目免除の悩みに答えます
Yahoo!知恵袋で読まれている相談の中から、科目免除に関わるものを要約して答えます。
合格者のうち、免除を使った人はどのくらい?
『合格者のうち、科目免除者の割合はどれくらい?』という相談があります。
上の第59回の表で見ると、合格者954人のうち、2科目を受けた人が58人、1科目を受けた人が119人です。
残りの777人は、全科目を受けて合格した人たちです。免除を使わずに合格している人が大半だと分かりますね!
貿易事務を5年続ければ免除になる?
『貿易事務として働いて5年たてば、1科目免除になる?』という質問も読まれています。
受験案内で対象になっているのは、通関業者の通関業務と、官庁での関税その他通関に関する事務です。
勤め先が通関業者でない場合や、書類作成の一部だけを担当している場合は、条件に当たるかどうかを申込先の税関に確かめてみてください。
1科目だけ合格したら、次の年は免除になる?
『3科目のうち1科目だけ合格基準を超えていたら、次の年はその科目が免除になるの?』という相談もあります。
受験案内に書かれている科目免除は、通関業務などに従事した期間によるものです。
合格には3科目すべてで合格基準を満たす必要があるので、次の年も、免除の条件に当たらない限りは3科目を受けることになります。
前の会社で登録が取りやめになった期間はどうなる?
『以前の会社で数年間通関業務をしていて、会社の都合でその後は外れた。その期間も5年に入れられる?』という相談もあります。
条件の年数は「通算」なので、対象になる仕事をした期間を足し合わせる考え方です。
ただ、過去の期間をどう確かめて証明するかは、人によって状況が違います。当時の仕事の内容と期間を書き出したうえで、申込先の税関の通関業監督官に問い合わせてみてください。
免除の条件は「どこで・どんな仕事を・通算何年」の3点で決まります。迷った時は、仕事の中身と期間を書き出して、申込先の税関に確かめるのがいちばん確実です。
よくある質問
通関士の科目免除は何年の経験で受けられますか?
通関業者の通関業務などに通算5年以上で通関実務が、通算15年以上で関税法等と通関実務が免除されます。
通関業法の科目は免除されますか?
免除の対象は関税法等と通関実務で、通関業法は免除されません。15年以上の人も通関業法は受けます。
免除の申請はいつするのですか?
出願の時に、免除申請書と証明書を受験願書と一緒に出します。一度免除通知書を受け取った人は、次回以降は通知書の写しを出します。
5年以上の免除を受けると、試験は何時に終わりますか?
第60回の時間割では、通関業法と関税法等の2科目を受けるので、12時40分に終わります。
入力だけの仕事も期間に数えられますか?
自分の判断を要しない単なる入力やタイプの事務は、期間に含まれません。迷ったら申込先の税関に確かめてください。
まとめ
- 通関業務などに通算5年以上で通関実務、15年以上で関税法等と通関実務が免除
- 通関業法は免除されない
- 機械的な事務(単なる入力・使送・内容点検)は期間に数えない
- 申請は免除申請書と証明書を受験願書と一緒に出す
- 免除があっても、残る科目で合格基準を満たす必要がある





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