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『手持ちの電卓、通関士試験で使えるのかな。買い直した方がいいのかな』と迷っている方も多いはずです。
結論から言うと、通関士試験で使える電卓は「計算機能だけ」「表示部がおおむね水平」「電源内蔵式」の3つを満たすものです。電卓が使えるのは通関実務の時間だけです。
この記事では、受験案内の条件をチェック表に分け、当日の持ち物と注意点もまとめて紹介します。
通関士試験で電卓が使えるのはいつ?
電卓が使えるのは、3科目のうち「通関書類の作成要領その他通関手続の実務」(通関実務)の時間だけです。通関業法と関税法等の時間には使えません。電卓の貸し出しはないので、自分で用意します。
第60回(令和8年)の時間割と、電卓の扱いを表にしておきますね。
| 科目 | 時間(第60回) | 電卓 |
|---|---|---|
| 通関業法 | 9:30から10:20 | 使えない |
| 関税法等 | 11:00から12:40 | 使えない |
| 通関実務 | 13:50から15:30 | 使える |
出典は税関の第60回通関士試験の受験案内PDFです。
通関実務には、申告書の問題や計算式の問題があります。課税価格や税額を出す計算で、電卓を何度もたたくことになるんです。
通関実務で電卓を使う場面
通関実務の中で電卓を使うのは、例えばこんな場面です。
| 場面 | 電卓でやること | 役に立つ機能 |
|---|---|---|
| 外国通貨の価格を円に直す | 仕入書の価格に、問題文の換算レートをかける | レート換算、メモリー |
| 課税価格に費用を足す | 運賃や保険料などの加算する費用を足す | メモリー、GT |
| 共通の費用を配分する | 品目ごとの価格の割合に応じて費用を分ける | メモリー、小数点セレクター |
| 税額を出す | 課税価格に税率をかけ、端数を処理する | ラウンドセレクター |
1問の中で何度も計算を重ねるので、途中の数字をメモに書き写すたびにミスの元が増えていきます。メモリーを使えると、そのぶん見直しが楽になるんです。
申告書問題と計算問題の解き方は、通関実務の勉強法|申告書問題と計算問題の解き方で紹介しています。
使える電卓のチェック表|機能と形で確かめる
ここが大事なところです。
受験案内の電卓の条件は、読み慣れないと分かりにくいですよね。通関ドットコム編集部で、「使える機能」「使えない機能」「形」の3つに分けたチェック表を作りました。

| 分け方 | 受験案内の条件・例 | 確かめ方 |
|---|---|---|
| 使える機能 | 四則演算(+−×÷)、GT、税込・税抜、メモリー(M+ M− MRなど)、AC・C、ラウンドセレクター、小数点セレクター、日数・時間計算、レート換算、検算 | キーの表示を見て、この範囲に入るかを確かめる |
| 使えない機能 | 印刷の機能、音が出る機能(消音できるものは可)、電子手帳の機能、関数電卓、プログラムの入力(RUN・EXE・PROGなど)、漢字・カナ・英字の入力、関数(sin・cos・tanなど) | これらのキーや機能がないかを確かめる |
| 形 | 表示部がおおむね水平であること、電源内蔵式であること | 机に置いた時の画面の向きと、電源の方式を確かめる |
使える機能で役に立つもの
使える機能の中でも、通関実務で役に立ちやすいのが、メモリーとラウンドセレクターです。
- メモリー(M+ M− MR):途中の答えを書き写さずに足し引きできる
- GT:何回かの計算結果を合計できる
- ラウンドセレクター:端数を切り捨てるか、四捨五入するかを切り替える
- 小数点セレクター:小数点以下を何桁まで出すかを決める
ラウンドセレクターは、切り捨ての設定のまま計算してしまうと答えがずれることがあります。計算の前に、設定を確かめるくせをつけておきましょう。
使えない機能に気をつける
『普段使っている電卓だから大丈夫』と思っていても、思わぬ機能がついていることがあります。
音が出る電卓を、消音できるかを確かめずに持っていくケースです。受験案内では、音が出るものは使えず、消音できるものは使えるとされています。音の設定を本番前に確かめておきましょう。
関数電卓や、文字を入力できる電卓は使えません。電卓の貸し出しもないので、条件に合う電卓を自分で用意しておきましょう。
電卓を選ぶ時の確認手順
手持ちの電卓が使えるかどうか、迷った時は次の順番で確かめてみてください。
- 受験する年の受験案内を開き、電卓の項目を読む
- 電卓のキーを1つずつ見て、使えない機能のキーがないかを確かめる
- 音が出る場合は、消音できるかを試す
- 机に置いて、表示部がおおむね水平になっているかを見る
- 電源の方式を確かめる
- 迷う点があれば、提出先の税関の通関業監督官に問い合わせる
この記事は第60回の受験案内をもとにしています。受ける年の受験案内で確かめるのが確実です。
新しく買う時に見るところ
新しく買う場合は、条件を満たすことに加えて、使いやすさも見ておくと本番で助かります。
| 見るところ | 理由 |
|---|---|
| キーの大きさと押しやすさ | 計算を何度も打つので、打ち間違いを減らせる |
| 表示の桁数 | 課税価格や税額の計算で桁が足りなくならない |
| メモリーとGTのキー | 途中の数字を書き写すミスを減らせる |
| ラウンドセレクター | 端数の扱いを切り替えられる |
新しい電卓は、本番の直前ではなく、早めに買って練習で使い慣れておくのがおすすめです。過去問の計算を同じ電卓で解いておくと、本番でも手が迷いません。
練習の時から本番の電卓を使う
電卓は、持っているだけでは本番で使いこなせません。練習の段階から、本番で使う1台に決めておきましょう。
- 本番で使う電卓を1台決める
- 過去問の計算問題を、その電卓だけで解く
- メモリーとGTを使って、途中の数字を書き写さずに解いてみる
- ラウンドセレクターの設定を変えて、答えがどう変わるかを試す
- 本番の1か月前からは、通関実務を100分で通して解く練習にも同じ電卓を使う
『電卓の操作くらい、本番でもなんとかなる』と思いがちですが、手が覚えている操作の方が、疲れた午後でもミスが出にくいですよ。
当日の持ち物リスト
電卓のほかにも、当日に持っていくものを確かめておきましょう。
- 受験票
- 筆記用具(HBかBの黒鉛筆・シャープペンシル、色鉛筆、蛍光ペン、プラスチック消しゴム、定規など)
- 電卓(通関実務の時間だけ使用)
- 時計(通信の機能や計算の機能がないもの)
- ひざ掛け、ハンカチ、ティッシュ、目薬、座布団など
- 水分補給用のペットボトルの飲み物(足元に置く)

試験場に時計がない場合もあるので、時計は持っていくと安心です。スマートウォッチなどは使えません。
前日に確かめておくこと
持ち物は、前日の夜にまとめて確かめておくと、当日の朝に慌てずにすみます。
- 受験票が手元にあり、会場と受験番号を確かめた
- 電卓の電源が入り、表示が見やすいかを試した
- 電卓の音を消し、ラウンドセレクターの設定を確かめた
- 鉛筆を削り、消しゴムと定規をペンケースに入れた
- 時計の時刻が合っているかを確かめた
受験票が届いているか確かめる
第60回では、受験票が8月25日までに届かない場合は、提出先の税関に連絡するよう案内されていました。
受験票には、受験する会場が書かれています。受験票と違う会場では受験できないので、会場の場所は前もって確かめておきましょう。試験地と会場の決まりは通関士試験の試験地と会場|全国の受験地と申込先の税関で紹介しています。
受験票の入手や出願の方法は、通関士試験の申込み方法|郵送とNACCSでの出願と受験手数料で紹介しています。
当日の流れと注意点
当日は、試験開始の30分前(午前9時)までに集合します。各科目が始まる15分前から、注意事項の説明があります。
会場によっては、駅から歩く時間がかかることもあります。初めて行く会場なら、前もって道順を調べ、余裕を持って家を出ておきましょう。
電卓は、通関実務が始まるまでかばんにしまっておくと、午前の科目で迷わずにすみます。
| 決まり | 内容(第60回の受験案内) |
|---|---|
| 集合時間 | 試験開始30分前(午前9時)まで |
| 注意事項の説明 | 各科目の開始15分前から |
| 退出できない時間 | 試験開始後30分と、終了前10分 |
| 電卓 | 通関実務の時間だけ使える |
| 水分補給 | ペットボトルの飲み物を足元に置く形で可 |
試験中に電卓でミスしないために
本番では、焦りから打ち間違いが増えがちです。大事な計算は2回打って、同じ答えになるかを確かめてみてください。
例えば、課税価格の計算ならこんなふうに声に出さずに確かめます。
「さっきは換算してから足した。今回も同じ順番で打てたか」
検算の機能がある電卓なら、それを使うのも一つの方法です。
『午前の科目で電卓を出しておいてもいいのかな』と迷う方もいますよね。電卓は通関実務の時間だけ使えるものなので、それ以外の時間はしまっておき、試験監督の案内に従ってください。
通関実務は、午前の2科目を受けたあとの午後の科目です。昼休みに電卓の電源やラウンドセレクターの設定を確かめておくと、落ち着いて始められます。
勉強の進め方に迷ったら、講座を比べてみるのも一つの方法です。通関実務の計算問題の解説や、電卓の使い方まで教えてくれるかを資料で確かめてみてください。
通関ドットコム
通関士を目指すなら、講座を比べてみませんか
実務の申告書問題や計算問題の解説、法改正への対応など、独学では用意しにくい部分だけでも講座を使うと準備が進めやすくなります。学び方の比べ方と、資料請求で講座を選ぶ時のチェックポイントをまとめました。
講座の選び方通関士の講座の選び方を見る当サイト内の解説ページに移動します。講座の内容・料金・受講期間は各講座の公式案内でご確認ください。
よくある相談:電卓についての疑問に答えます
Q&Aサイトで読まれている相談の中から、通関士試験の電卓に関わるものを要約して答えます。
太陽電池の電卓はだめって本当?
『知り合いから、太陽電池の電卓はだめで電池内蔵型しか使えないと言われた』という相談がよく読まれています。
受験案内に書かれている形の条件は、表示部がおおむね水平であることと、電源内蔵式であることです。手持ちの電卓が当てはまるか迷ったら、受験する年の受験案内の電卓の項目と照らし合わせ、それでも分からなければ提出先の税関に問い合わせてみてください。
折りたためる電卓でないとだめ?
『2つに折りたためる電卓でないと使えないのか』という質問もあります。
受験案内で示されている形の条件は、表示部がおおむね水平であることです。机に置いた時に画面が立ち上がっていないかを確かめてみてください。
日数や時間の計算機能があってもいい?
『日数計算や時間計算の機能がついた電卓はだめなのか』という相談もあります。
第60回の受験案内では、使える例として日数・時間計算が挙げられています。ほかに使えない機能がついていないかもあわせて確かめておくと安心です。
電卓の可否は、受験案内の「使える例」「使えない例」と形の条件で判断します。迷ったら受ける年の受験案内で確かめ、それでも分からなければ税関に問い合わせましょう。
よくある質問
通関士試験で電卓はどの科目で使えますか?
通関実務(通関書類の作成要領その他通関手続の実務)の時間だけです。通関業法と関税法等の時間には使えません。
関数電卓は使えますか?
使えません。受験案内では、関数電卓や、sin・cos・tanなどの関数の機能がある電卓は使えないとされています。
会場で電卓を借りられますか?
借りられません。受験案内では電卓の貸与はないとされているので、自分で用意してください。
音が出る電卓は使えますか?
受験案内では、音が出る電卓は使えないとされています。ただし、消音できるものは使えるので、本番前に音を消しておきましょう。
試験中に時計は使えますか?
通信の機能や計算の機能がない時計なら使えます。スマートウォッチなどは使えません。試験場に時計がない場合もあります。
まとめ
- 電卓が使えるのは通関実務の時間だけで、貸し出しはない
- 使える電卓は計算機能だけ・表示部がおおむね水平・電源内蔵式のもの
- 印刷・音(消音できるものは可)・電子手帳・関数・文字入力の機能があるものは使えない
- メモリーやラウンドセレクターは練習のうちに使い慣れておく
- 当日は午前9時までに集合し、受験票・筆記用具・時計も忘れずに





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