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貿易の仕事で「今回はCY通関で」「CFSに搬入して」と言われて、CYとCFSと保税倉庫の関係がつかめずに困っている方は多いですよね。
結論から言うと、CYはコンテナを置いて受け渡しをする場所、CFSは混載の小口貨物をコンテナに詰めたり取り出したりする場所です。CY通関は、コンテナのままヤードで通関する形を指して現場で使われる言葉です。
この記事を読むと、貨物がCYとCFSのどちらを通るのかと、ヤード通関の流れが分かります。
CY・CFSとは?コンテナヤードと混載貨物の作業場所
CYはコンテナーヤードの略で、税関の通達では「コンテナーヤード(これに類する機能を有する保税地域を含む。)」と書かれています。CFS(コンテナー・フレート・ステーション)は、複数の荷主の小口貨物をコンテナに詰めたり取り出したりする場所として、物流の現場で使われる言葉です。
CYの表記は、税関の特例法基本通達(コンテナー特例法関係)に出てきます。
ただし、これは通達の中で略して呼ぶための書き方で、CYそのものの定義文ではありません。
CFSについては、税関の資料での定義は確認できていません。
そのため、この記事では物流の現場での一般的な使われ方として説明しますね。
| 比べる点 | CY | CFS |
|---|---|---|
| 主に扱うもの | 貨物を詰めたコンテナ1本ごと | 複数の荷主の小口貨物 |
| そこでの作業 | コンテナを置く、受け渡す | 小口貨物をコンテナに詰める、取り出す |
| 税関の資料での扱い | 通達に略称の規定がある | 公式の定義は確認できない |
| よく通る貨物 | 1つの荷主でコンテナを使う貨物 | 混載で運ぶ小口貨物 |
CYと保税地域の関係
『CYと保税倉庫は別のもの?』と迷う方もいるはずです。
通達の書き方から分かるように、CYは保税地域と結びついた場所として扱われています。
外国貨物は保税地域以外の場所に置けないので(関税法第30条)、輸入のコンテナもヤードで外国貨物のまま待つわけです。
保税地域の種類は保税と通関|保税地域・保税倉庫で何ができるのかで詳しく見ています。
CY通関とは?ヤード通関と呼ばれる理由
CY通関は、コンテナをヤードに入れたまま、コンテナ単位で通関する形を指して使われる言葉です。
「ヤード通関」と呼ばれることもあります。
CY通関・ヤード通関・蔵通関は、通関の現場での呼び方です。法令や税関の資料に出てくる正式な手続の名前ではありません。
なぜヤードで通関できるの?
輸入申告は、原則として貨物を保税地域等に入れた後にする決まりです(関税法第67条の2第3項)。
輸出も、申告は搬入前にできますが、許可は原則として保税地域に入れた後に出ます(カスタムスアンサー5001)。
ヤードが保税地域の役割を持っているから、コンテナを倉庫に移さずに、その場で通関できるんです。
蔵通関との違い
CY通関と比べて話に出るのが「蔵通関」です。
これは、貨物を倉庫に入れてから通関する形を指して、現場で使われる呼び方です。
- コンテナのままヤードで通関する
- 倉庫での積み替えが少ない
- コンテナ1本を1つの荷主で使う時に向く
- 倉庫に貨物を入れてから通関する
- 倉庫での作業が入る
- 小口の貨物や仕分けが要る時に使われる
貸切か混載かで、貨物の通り道が変わる
ここが大事なところです。
貨物がCYを通るかCFSを通るかは、コンテナを1つの荷主で使うか、複数の荷主で分け合うかで変わります。
現場では、1つの荷主で使う形をFCL、混載の形をLCLと呼ぶこともあります。
通関ドットコム編集部で、2つの通り道を並べてみました。
| 段階 | 1つの荷主で使う場合(貸切) | 複数の荷主で分け合う場合(混載) |
|---|---|---|
| 輸出の前 | 自社などでコンテナに詰める | 小口のままCFSに運び入れる |
| 通る場所 | コンテナのままCYへ | CFSでほかの荷主の貨物と一緒に詰める |
| 船に積む | CYから船へ | CFSで詰めたコンテナがCYを経て船へ |
| 輸入の後 | CYでコンテナのまま受け取る | CFSでコンテナから取り出して荷主ごとに分ける |

例えばこんな会話が現場でよく出てきます。
「今回の貨物は1本まるごと使うので、CY搬入でお願いします」
「分かりました。小口の分は来週CFSに入れて、混載で出しますね」
コンテナそのものの扱いや、コンテナ通関の全体像はコンテナ通関の流れで紹介しています。
貸切と混載、どちらになるかの目安
『うちの貨物はCYとCFSのどちらを通るの?』と気になった方は、次の表で目安をつけてみてください。
| 貨物の状況 | 通りやすい場所 | 通関で気にしておきたいこと |
|---|---|---|
| コンテナ1本を埋めるくらいの量がある | CY | コンテナ単位で申告書類をそろえる |
| 量が少なく、ほかの荷主と分け合う | CFS | 取り出しや仕分けを待つ時間がある |
| 届いた後に倉庫で検品や仕分けをしたい | CFSや倉庫 | 倉庫に入れてから通関する流れになりやすい |
| 自社でコンテナに詰めてそのまま出したい | CY | 搬入の日と申告の日を合わせておく |
実際にどちらで運ぶかは、運送を手配する事業者との相談で決まります。
量や納期を伝えて、どちらの通り道になるかを先に聞いておくと、通関の段取りが組みやすくなります。
輸入と輸出で見るヤードでの通関の流れ
CY通関の輸入と、ヤード通関の輸出を、それぞれ順番に見ていきます。
- 船からコンテナが降ろされ、CYに置かれる
- 運送会社などから到着通知が届く
- CYを管轄する税関に輸入申告をする
- 書類の審査や必要な検査を受け、税金を納める
- 輸入の許可を受けて、コンテナをCYから引き取る

税関の検査が入る時は、コンテナを検査の場所まで動かすこともあります。
税関長が指定した場所での検査なら税関へ納める手数料などはかかりませんが、運送や開けて詰め直す費用は輸入者などの負担です(カスタムスアンサー1112)。
- 混載のコンテナが船から降ろされ、CYに置かれる
- コンテナがCFSに運ばれ、中の貨物が取り出される
- 荷主ごとに貨物が分けられる
- 荷主ごとに輸入申告をして、審査や検査を受ける
- 輸入の許可を受けた貨物から、CFSで引き取る
混載の場合は、同じコンテナに入っていたほかの荷主の貨物を取り出し終わるまで、自分の貨物が出てこないこともあります。
『自分の貨物だけ先に出してほしい』と思っても、取り出しの順番は現場の段取り次第なんです。
- 自社などで貨物をコンテナに詰める
- 輸出申告をする(搬入前でもできる)
- コンテナをCYに運び入れる
- 審査や必要な検査を経て、輸出の許可を受ける
- CYから船に積み込む
輸出通関の全体の流れは輸出通関の流れで詳しく見ています。
「CY通関なら保税地域に入れなくていい」と思いがちですが、逆です。CYが保税地域の役割を持っているから、そこで通関できるんです。保税地域に入れずに申告する仕組みは、本船扱いなどの別の扱いになります。
書類はいつまでにそろえる?
ヤードでの通関を速く進めるには、書類を早めにそろえておくことが大切です。
税関の案内では、輸入申告の書類として次のようなものが挙げられています(カスタムスアンサー1107)。
- 仕入書(インボイス)
- 包装明細書(パッキングリスト)
- 船荷証券(B/L)または海上運送状
- 運賃明細書、保険料明細書
- 品目によっては、他の法律の許可・承認証や原産地証明書
貨物が着く前に書類を出して、審査や検査の扱いを先に知らせてもらえる予備審査制もあります(カスタムスアンサー1108)。
コンテナがCYに着く日が分かったら、その前に通関業者へ書類を渡しておくと安心です。
よくある相談|CYとCFSで迷った時
CYとCFSについては、貿易の仕事を始めたばかりの方や、通関士試験の勉強をしている方からの相談が多く見られます。
よくある3つを取り上げます。
相談1:CYとCFSと保税倉庫の関係が分からない
『全部、貨物を置く場所でしょ?何が違うの?』という相談です。
CYはコンテナのまま置く場所、CFSは小口の貨物をコンテナに詰めたり取り出したりする場所です。
どちらも、外国貨物を扱う場面では保税の決まりの下で使われます。
保税倉庫は、外国貨物を倉庫で長く置く場面で使われる呼び方で、法令上の名前は保税蔵置場です。
相談2:CY通関とはどういう意味?
会社でよく使われるのに、意味がはっきりしないという相談もあります。
コンテナをヤードに置いたまま、コンテナ単位で通関する形を指して使われる言葉です。
法令上の言葉ではないので、通関士試験のテキストには出てこないこともあります。
相談3:蔵通関とCY通関はどう使い分ける?
1つの荷主でコンテナを使う輸出で、どちらにするか迷うという相談です。
自社などでコンテナに詰めて、そのまま船に積むならCY通関が多く使われます。
倉庫で検品や仕分けをしてから詰めるなら、倉庫に入れてから通関する蔵通関になります。
どちらにするかで倉庫での作業や費用が変わるので、見積もりの段階で通関業者に確かめておきましょう。
通関の仕事に興味がある方へ
CYやCFSの言葉は、通関業者や物流の現場で毎日のように使われます。
通関の知識を仕事にしたい人には、国家資格の通関士という道もあります。
どんな資格かは通関士とは?仕事内容と国家資格としての役割で紹介しています。
通関ドットコム
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よくある質問
CY通関とは何ですか?
コンテナをコンテナヤード(CY)に置いたまま、コンテナ単位で通関する形を指して現場で使われる言葉です。ヤード通関とも呼ばれます。
CFS通関とはどういう意味ですか?
CFSで小口の貨物を取り出したり詰めたりする流れの中で通関する形を指して使われる言葉です。混載の貨物でよく出てきます。
CYは保税地域ですか?
税関の通達では「コンテナーヤード(これに類する機能を有する保税地域を含む。)」と書かれていて、保税地域と結びついた場所として扱われています。個別の場所が保税地域の種類のどれに当たるかは、運営者に確かめてみてください。
混載の貨物は、なぜ引き取りまで時間がかかることがあるのですか?
混載のコンテナは、CFSで中の貨物を取り出して荷主ごとに分けてから引き取りになるためです。ほかの荷主の貨物の取り出しや、それぞれの通関の進み具合にも左右されます。
輸出のヤード通関では、いつ申告できますか?
輸出の申告は、保税地域に入れる前でもできます。ただし許可は、原則として保税地域に入れた後に出ます。
まとめ
- CYはコンテナを置いて受け渡す場所、CFSは混載の小口貨物を詰めたり取り出したりする場所
- CY通関・ヤード通関は、コンテナのままヤードで通関する形を指す現場の言葉
- 1つの荷主で使うコンテナはCY、混載の小口貨物はCFSを通る
- ヤードで通関できるのは、保税地域の役割を持っているから





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